人前で話す機会、就活・転職での面接や商談・プレゼンテーションといったものから人前で意見を述べるといったものまでありますが、「人前で話す」という言葉を聞いて何か身体に変化が起きないでしょうか?胸がドキドキ、身体がじんわり熱くなる等人によって違うかと思いますが、多少なりとも反応が出ると思います。人前で話すとなるとどうしても緊張を伴うので身体が備えようとして反応が出る訳ですよね。この緊張が程よいものであれば集中したフロー状態に入り易くなるのですが、過度になると途中で話す内容が飛んだり良いパフォーマンスから離れてしまう可能性もあります。
本日お伝えしたいのは、「緊張場面に備える方法:緊張せずに話せるようになるには②」についてです。 (前回分①についてはこちらから)
本番環境をイメージして練習
緊張する場面が人前で話す場面の場合、人数の多少にかかわらず緊張を伴うものです。では講演を年間で多数行う方々が緊張しないのかというとそうではありません。脳科学者で有名な茂木健一郎さんも著書「本番に強い脳をつくる」の中で講演前は緊張するという内容を書かれていました。敢えて程よい緊張感を集中力を高める方もいらっしゃいます。「程よい」緊張にする為にはどうしても場数が必要ですが、たくさん場数を踏むまでには期間もかかりますし、あの茂木先生でさえ緊張されるのですから・・・なかなか難しいですよね。
そこで有効なのが、スポーツでもよく使われているイメージトレーニングです。想像する場面は本番と全く同じでなくても、出来るだけ本番に近いと思う環境を想像して練習をしましょう。これ、かなり不思議なんですが本番全く違う環境であっても、練習する時に同じ位の緊張状態を作れている程あたかも本番と同じ環境で練習してきたように感じる事が出来ます。

もう一つイメージして欲しいのが、「楽しんで」本番に臨んでいるご自身の姿です。脳って騙されやすいので最初は緊張する場面を避けたいと思いますが、本番で楽しんでやっている自分を想像して練習いると本番が近づくにつれ緊張もしますがどこか本番を「披露出来る場」と感じるようになってきます。ワクワクもドキドキと同じ脳内物質が出ているのかもしれません。どうせやるなら楽しんでやりたいですよね。楽しんで本番に臨む自分もイメージして練習を積重ねましょう。
練習(準備)する
本番環境をイメージしながら・・・練習に入ります。人前で話をする事に備える方で、最初に原稿を作った後概要の順番を覚えて練習するパターンと、概要構成を考えて伝えたい内容を肉付けしながら内容を固めていくパターンとあります。私は伝えたい思いが強すぎるとどうしても最初の原稿作りに時間が掛かってしまいますので、概要に最初から少し肉付けした位の内容に練習していく度にさらに肉付けするパターンで準備しています。これは性格や本番までの残りの時間・期間にもよりますので、適宜良さそうに感じるものからお試し下さい。
練習の際、腕時計や置時計をチラ見しながら時間を意識して話す練習に取り組む事も大事です。面接での一分や二分等、話の持ち時間が決められている場合、自分の話すスピードが練習・本番で変わってしまっては時間が余ったり、押してしまったりと周りのスケジュールにご迷惑を掛ける事になります。時間の進み具合とともに、少しゆっくり話す位のスピードの方が聞いて下さる方にも伝わり易く自分も心地よく話す事に繋がり易いです。

概要構成とともにキーとなる単語を覚えているはずでも、何回か飛んでしまう箇所が出てくる事があります。私は特に面接の準備の際にその傾向がありました。その場合は単語に繋がる画を強く関連付けてイメージし練習を行うようにしましょう。飛んでしまう回数が減り、内容が固まってくる感覚が「本番へ準備が出来つつある」確かな手ごたえとして積み重なっていきます。
回数を重ねる
緊張する場面への準備で、本番をイメージする事と同様に大切なのがどれだけ多くの回数練習出来たかです。ポイントは「小さな時間」=細切れ時間を使う事です。特に有効なのが、公共交通機関での移動中・お風呂・トイレの時間です。トイレなんて長くても数分かと思いますが、慣れてくると本番環境と楽しんでる自分をサッとイメージし、概要に紐づけされた単語を走馬燈のように駆け足で辿るだけでも本番緊張への耐性が付きますし、本番で緊張が極度に近づいても勝手に言葉が出てくるようになります。スポーツ選手が「気付いたら身体が勝手に動いてました」と話す時のように
細切れの時間を使って回数を重ねて身体に話す内容を刷り込んでいきましょう。
この細切れ時間を使った練習を積重ねていると、長い時間を確保して少ない練習回数で本番を迎えた時と比べると「やるだけやってきた」という充実感がかなり増します。この充実感が自信となり、「あとは練習してきた事を出すだけ」という良い意味での開き直りになります。本番で120%の力を欲するようなものではなく、適度に力が抜けた状態に近付けるのです。この力が抜けた隙間に本番を楽しみにしている自分が入り易くなります。

当然、本番と同じ位の時間を掛ける通し練習も数回必要になります。この時に頭に出にくかったりよく飛ぶポイントが出てきたら今一度イメージ画の関連付けを行いましょう。このポイントをまた細切れの時間で意識して肉付けしていけば時間がどんなに短くても本番に近い濃い練習・準備の時間となります。
それでは本日のまとめに入ります。
今回は緊張する人前で「話す」場面を中心にお話しましたが、例えば筆記試験等の話す以外で緊張を強いられる場面に備える時でも、例えば練習問題や模試を解く時①本番環境と楽しんでいる自分をイメージし②時間を意識して練習する③細かい時間を使って、というのは共通して使えます。
まずは細切れ時間を使って一瞬本番を想定してサッと概要を流すだけでもいいんです。この「やれるだけやった感」が本番へのドキドキを「あとは準備・練習してきた事を出すだけ」という落着きとワクワクの楽しみを併存させる事に繋がります。その為には準備・練習の回数を出来るだけ増やしましょう。可能な限りの時間と回数をこなしてくれば仮に失敗したとしても、改善点こそ見つかれ、結果を受容れる度量が広くなります。何よりもやれるだけやった後のご褒美タイムは爽快で格別です。
共に歩んで参りましょう。


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