東京オリンピックへのMGCではなく、ドーハでの過酷な世界陸上女子マラソン出場を選んだ谷本観月選手に学ぶ二回目です。
②意味付け
出走選手中4割が棄権したレース、10km地点で33位集団に居た谷本選手は中盤以降も安定したペースを保って完走しました。
一般向けのニュースでは目立つ3位以内の実績でないと数字がとれませんので、7位入賞だった谷本選手の事はほとんど触れられませんでした。
しかし、当の谷本選手はものすごい晴れやかな笑顔でゴールを走り抜けたのです。
7位であっても笑顔でゴールし、直後の囲み取材で「入賞、目標クリア」との発言に、今回のレースに谷本選手が何を求めていたのかがわかります。
元々東京オリンピックへの切符となるMGCを選ばず、過酷を極めるレースを選んだ時点で、自分の持ち味を活かして代表として実績を残す絶好のチャンスです。持ち味の粘りを活かしたプランを「監督の言うことを聞いておけば大丈夫。1キロ3分48秒くらいで走ろう」と設定して参加していました。
10km時点で30位集団であっても設定ペースを保ち、落ちてくる選手を一人ひとり捕まえて辿り着いた笑顔のゴール。「自分なりの目標達成」を求めて、そこに至る過程に取組む事に意味を見出してるからこそ、7位であっても「目標クリア」の充実感からあの笑顔が出たのです。
オリンピック前のMGCを選びがちな時期に、過酷なレースを選んで国の代表として走る事に「自分の特徴<粘り>を活かせるチャンス」という意味を見出し、見事に自ら設定した目標を達成した谷本選手は今回のレースを別の視点からも位置付けています。
③長期的視点
日本陸連のYoutubeにレース後の谷本選手のコメントがあり、そこには「駅伝に向けて頑張ります」との言葉が含まれていました。
通常であれば国の代表レースがその年の主要なレースとなるはずですが、すぐに「駅伝」という言葉が出るという事は、代表選手としてのマラソンレースでありながらも「一つの過程」に今回を位置づけています。
「練習の一環?」 とまでは言い過ぎかもしれません。
しかし、谷本選手の年齢が24歳(2019年9月時点)である事を考えると…もう見えてきますよね。
そうです、次のオリンピックを見据えての今回の出場を決めた可能性が高いのです。
普通の人間であれば「自国開催」という東京が眼の前にあれば短期的なものに飛びつきたくなります。
谷本選手は自らの現実力と走りの特徴・代表として走れるメリットと「今後」を見据えて今回の過酷なレースを活かそうとしています。
この「次にどう活かすか」「繋げるか」の意識は我々一般人にも学ぶ事が大いにあります。
表れる結果の善し悪しをどうしても短期的に見て決めて一喜一憂しがちです。しかし、少し引いて長期的にみた場合にはその後の行動によって結果の善し悪しは変わります。「あの時があったからこそ今がある」と。
今回の谷本選手は監督やコーチが居る天満屋に所属しているため、より詳細な計画の中に今回のレースを位置づけて長期的に活動出来ているのかもしれません。
我々一般人にここまでの長期計画はなかなか難しいですが、人生全体の中で「どう活かすか」の視点で各々の結果を見れるよう、自らの特徴を捉え出来る事を積重ねていきましょう。
短期的な東京オリンピックへのMGCではなく過酷なドーハでのレースを選択した谷口選手、そこには自身の走りの特徴を捉えた冷静さ、緻密なレースプランと目標から見える「自分なりの」意味付けや長期的俯瞰する大事さを教えてくれています。
枝葉末節の悪い点や短期的な華やかさに囚われがちですが、広く・長期に・自分の特徴を見守り笑顔でゴールしましょう、今回の谷本選手のように(^^)
意味付けと長期視点:女子マラソン谷本選手にみた冷静さ②
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