不安妄想を減らすための策の三回目、本日は「身体の感覚で<今>へ意識を向ける」についてお伝えします。
③感覚で意識を今に
前回迄の①と②で「不安妄想が勿体ない・妄想しているのに気付く」事で、一日数万回考えていると言われる人の思考において不安が入り込んできているか実感出来きます。あとはこの気付きを現実の感覚に置き換えてあげるだけです。
この現実の感覚とは身体の感覚です。
不安妄想状態に入っている時には「こうなったら大変だ」「こうならなければいいな」と現実味が無いところで頭を使っています。
そこで、座っている・立っている・歩いている際の身体の重みを感じる 感覚に意識をもっていくと現実の<今>に引き戻してくれます。
座っている時の身体の感覚を研ぎ澄ます方法詳細は、こちらからご覧頂いてお手洗いや休憩時間等に数秒ずつでもお試し頂ければ幸いです。
さらに、この<今>の感覚が増してくると「今出来る事」に眼が向き、「今出来る事」の積み重なりが自信となるので、不安で気になっていた事が少しずつ間近に近付いてきても「なんとななる」「なんとか出来る」と迎え撃つ姿勢になります。この経験がさらに重なって「今出来る事を重ねてたら何とかなる」という堂々としながらも穏やかに…果てはちょっとしたドキドキにも慣れ楽しむ余裕さえ出てきます。
私の話で恐縮ですが、各教育機関での講話に向けて最初は不安で不安でどうしようもなかったのですが、不安妄想だけでかなり消耗している自分に気付く時がありました。
ふと立ち寄った本屋さんにあった僧侶 枡野俊明氏の「心配事の9割は起こらない」・草薙龍瞬氏の「反応しない練習」という二冊の本との出会いがきっかけです。
不安にばかり目が向いている自分に気付いて、その度に身体の感覚を使って<今>に意識を引き戻して「出来る事を積重ねる」…最初はそれでも不安が浮かびます。そのうちに、数回「なんとか出来た」という達成感が経験と合わさり「次はこうやってみよう」と前のめりになって取り組めるようになっていました。
不安で一杯になっている時は逃げにも近いような及び腰ですが、今出来る事と乗り越えた達成感の積み重ねが自信になり次への意欲にも繋がります。
この経験を数回繰り返した時に現実に見えている物の輪郭や色がクッキリとより鮮やかに感じられるようになりました。
おそらく不安妄想から離れ<今>に眼が向くようになり、赤ちゃんや好きな対象を見つけた時のように「嫌→好」へと感情が変化した影響で瞳孔が開いたためと考えられます。
ランニングやウォーキングも身体の感覚に意識を向けられますし、今ではヨガがあったり、様々な動画で瞑想の良さも伝えられているようですので興味や手軽さから選んでみるのもいいかもしれませんね。
今はなんでもスピードが早くなっていますので「すぐに」と気持ちが急くかもしれませんが、心の癖は何年もかかって築かれてきたものです。早々に修正出来るものではないかもしれません。
しかし、「不安妄想が勿体ない」と感じ「不安妄想している自分」に気付き、身体の感覚を使って<今>に意識を向ける練習を少しずつする事は、その途上過程でも発見があります。この驚きや喜びを手応えとして感じていきましょう。その手応えを積重ねて進んでいる感覚を楽しんでみられて下さい。
その先には不安でキョロキョロ見回すのではなく、以前より地に足を付け堂々と立ち、今出来る内容に集中している自分がしっかり立っています。
出来るところから始め、共に歩んで参りましょう。
不安妄想を減らす③:感覚で今に
人生

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